以前、ご紹介した「姿勢が変わると心も変わる！ 体と心の関係性」。
好評でしたので、「体と心の関係性」をシリーズ化して、たまにご紹介しておこうと思います。
今回は、皮膚感覚が心に影響する？！ って話です。
触ったときの質感、温度、重さなど、皮膚感覚にはいろんな感覚が含まれます。
私たちが使う言葉にも、たくさん皮膚感覚を表す比喩表現がありますよね。
「固い話はなしね。」
「その話は重いなあ～」
「冷たい人だね。」
「スムーズ（滑らか）に事が進んだよ」などなど。
探してみると結構出てきます。
では実際に、皮膚感覚が、人の思考や感情に影響するのだろうか？
疑問に持った研究者がいろいろ実験してみました。
一つだけですが、ちょっとご紹介します。
まず、通行人から募った被験者に、ある求職者の履歴書を見て人物評価をしてもらいました。
履歴書を挟むクリップボードは、一部の被験者には軽いもの（340ｇ）、別の被験者には重いもの（2041ｇ）を渡して行いました。
すると、重いクリップボードを渡された被験者は、重いボードという触覚経験が無意識のうちに働いて、求職者の能力が高く、真剣に仕事を求めていると知覚させたのです。
他にも、温かいコーヒーと冷たいコーヒーを持つだけで人の印象が変わったり、触っている素材の感覚が変わるだけで、印象が変わるという研究結果も出ているようです。
私たちが、無意識に捉えている身体感覚で、感情や思考、印象が変わってしまうって驚きですよね。
皆さんは、どう感じましたか？
私は驚くと同時に、実は腑に落ちる感じもありました。
というのは、私は臨床現場で、身体感覚が変化することで、心も変化する様子をたくさん見ているからです。
多くの人は、身体が軽くなることで、顔の表情から言葉の表現まで、明るく軽くなるのが分かります。
身体が緩むと、心が緩んで、涙を流す人もいたり、自分や誰かを許すことが出来たり。
「緩む」と「許す」は、同じなのかもしれません。
ほんと、体と心は表裏一体ですよね。
心や気持ちが重くなっている方、固くなっている方、冷たくなっている方、身体の感覚を変えてみませんか？
陽開カイロプラクティック 代表 山中英司
参考文献↓
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